マスカットの特徴

従来の Web アプリケーションが持つ配布容易性やスケーラビリティはそのままに、より豊かな表現力を備える次世代のユーザインタフェース技術として、リッチクライアントが近年注目を集めています。リッチクライアントを実現するための技術にはさまざまなものがありますが、その中でも Ajax は複数の Web 標準技術を組み合わせたオープンな開発手法であり、世界中の多くの Web 開発者から支持されています。

マスカットはこの Ajax 技術を用いたリッチクライアントを開発するためのフレームワークおよび開発環境です。この文書ではユーザ、開発者それぞれの立場からマスカットを採用するメリットについてご紹介します。

Web アプリケーションを、もっと使いやすく

マスカットアプリケーションを利用することにより、ユーザは Ajax の持つ以下のメリットを最大限に享受できます。

表現力・操作性の向上

Ajax 技術を用いると、ユーザがマウスやキーボードを操作するたびに、細かい単位でユーザ補助のフィードバックや画面の更新処理を行うことできます。従来の Web アプリケーションでは実現できなかった画面内でのインタラクティブな表現が可能となり、体感的な操作性や処理速度を改善します。

それが Web ブラウザであったことを忘れてしまう。マスカットは、そんな魅力的なユーザ体験を提供することができる Ajax フレームワークです。

導入の容易さ

Ajax 以外のリッチクライアント技術では、Web ブラウザの機能拡張プラグインや OS の実行時ライブラリが必要となります。これらはユーザ自身もしくはシステム管理者が事前にインストールする必要があり、クライアントアプリケーションの配布や更新において不利となります。

これに対し、マスカットアプリケーションは標準的な Web ブラウザのみで動作します。ユーザに必要な操作は Web ブラウザでアプリケーションの URL にアクセスするだけです。アプリケーションに必要なファイルはすべて、実行時に Web ブラウザ上にダウンロードされます。

Ajax 開発を効率よく、より高品質に

Ajax はユーザに多くのメリットを提供する一方で、開発者に高度なスキルを要求します。 HTML、CSS、JavaScript、XML などの個別の Web 標準技術を緻密に連携させる必要があるため、開発手法としての体系化が難しく、技術者の確保/育成や開発支援ツールの提供などの面で多くの課題が残されています。

マスカットプロジェクトでは Ajax リッチクライアントの基盤技術となるフレームワークや開発環境をオープンソースで開発し、提供しています。これらのソフトウェアを利用することで開発者には以下のメリットが期待できます。

JavaScript コーディングの削減

画面描画や通信制御など、Ajax リッチクライアントに共通的な基本的なアプリケーションの枠組みをマスカットフレームワークが提供するため、本来なら JavaScript で記述しなければならない部分のコーディング量が大幅に削減されます。マスカットフレームワークでは画面のレイアウトやイベント発生時の振る舞いを JavaScript の代わりに XML 文書で記述しますが、この XML 文書は統合開発環境でグラフィカルで直感的な編集がサポートされています。

アプリケーションの品質向上

マスカットフレームワークはオープンソース・コミュニティを通じてメンテナンスされており、継続的に不具合修正や機能拡張が行われます。また、マスカットフレームワークが提供する GUI 部品は多くの開発者や開発プロジェクトで利用された実績を持ち、そこからのフィードバックを反映して改善されています。これらを活用することにより、開発者は最初から高品質なリッチクライアントを構築することができます。